お久しぶりです。みなさんは健康にどれくらい気を使っていますか?
今回は、ツイッターやインスタで私がしている度々健康オタクっぽい投稿に反響があったのでなんとなく日常的に私が考えていることを記事にしようと思いたち執筆しています。思えば、私の両親(どちらかというと母親が)はいつも「とにかく健康でいなさい。あとは何をしても構わないから。」と私に言っていました。私の趣味であるロードサイクリングも体調管理が物を言うスポーツなので、日常から色々気を使っています。
本稿は、私の主観的な経験や体験に基づく意見・感想が大部分を占めるため、何らかのサイエンティフィックな検証を経た客観的な事実ではありません。一言でいうと、飽く迄一個人の意見に留めておいていただきたく思います。
悪い健康状態での体験談
Contents
忙しい現代社会を生きる皆さんは、良くないとは分かっていても発熱した状態や風邪を引いた状態で勉強したり、仕事をした経験があると思います。そのような場合での仕事の能率は、体が優れた状態での効率と比べて良かったことはありますか?
私は、健康状態が優れない状態でのタスクで「あ、これは効率が悪いな。」と感じたことが高校生の頃から今まで何度もあります。受験生のころ、高校生時代の殆どを勉強ではなくゲームや本に費やしていたので、高校3年生の夏頃から受験に必要な知識を詰め込むというとっても愚かなことをしていたのですが、やはり1日4時間~の勉強を集中してこなすことはかなり難しいのではないかと、そのとき感じたのを覚えています。
大学4年生になると、卒業研究に着手してある程度研究成果をまとめて論文を書かなければ卒業できないのですが、これもまた自転車という趣味に生活のエネルギーを費やしていた私は、卒業数ヶ月前の11月から夜中も実験装置や過去の論文と向き合って効率の悪い夜を何夜も過ごしました。絶対的なデータ量が足りてなかったこともあるのですが、やはり睡眠を削って知的労働に望むと理解のスピードが著しく落ちますし、器用な作業もできなくなります。手先のミスで学生時代に何度実験に用いることのできない溶液を作ったことか…
会社員時代にも似たような話はたくさんあります。残業や不規則な食事、VDT作業によって悪化した健康状態で「疲れたなあ。効率悪いなあ。」と思いながら仕事していました。
肉体労働、知的労働両者に生きる”健康”
前項で述べたとおり、悪い健康状態で臨む労働は基本的に効率が悪いんです。徹夜をして作業時間を2倍にしても、生産量が2倍になるわけではありません。時間と生産量の効率は一概に言えるものではありませんが、作業の内容が複雑になればなるほど下がるイメージです。もちろん肉体労働では容易に疲れを感じやすくなりますし、高度な知的労働では、閃きや洞察が著しく低下します。たとえ同じ作業を繰り返す単純作業であっても、ヒューマンエラーを誘発しやすくなったり、本当にいいことはありません。それでも、とにかく物量が足りなくて効率が悪くとも作業時間を増やさなければいけない場合があることは重々理解していますが…
バイタリティは何にでも生きる
個人的な経験から言うと、バイタリティは何にでも生きます。例えば、健康に資して一般人の1.5倍の体力を得ることができたら(体力を数字で評価することは難しいのですが…)人生を1.5倍長く生きたことと同じくらいのリターンがあると本気で考えています。平日の勤務で疲れて、土日を寝て過ごしたなんて経験はありませんか?もちろん私もあります。金曜の夜にお酒をしこたま飲んで、土曜は寝て過ごして、日曜は疲れが残るといけないからあまり動かずに休日を過ごす…ありますよね?
日本の一般的な会社員として働いている人をモデルに取ると、1年のうちの休日はせいぜい120日~130日で、そのうち実際に我々が有意義なイベントをして過ごしている日は驚くほど少ないはずです。なぜなら、疲れちゃって動きたくないから。そこであなたが常人を凌駕するバイタリティを持っていて、週5の勤務をものともしない体力を持っていたら?土曜の朝から日曜の夜までエンジン全開で遊び続けられる体力があったら?日常のうち平日は正直に行ってしまえば、退な日ばかりなので、1年は実質120日程度しかないと思っています。
「なんにでも生きると」言ったとおり、バイタリティは仕事にも生きます。澄み渡った洞察、疲れることのない体は仕事の効率や考え方にもいい影響を及ぼし続けます。
このあたりの考え方は、ネットで話題のTeststerone氏の著書を読んでいただきたい。
今ならアマゾンプライム会員の方はPrime Readingで無料で読めてしまう。胡散臭い自己啓発パーソンに対しては基本的に懐疑的な立場を取る私だが、Teststerone氏の考え方は(ちょっと筋肉に思考が寄り過ぎのようなきもするが笑)非常に共感できる。それに面白い。
健康に資する過程で失ってしまうもの
過度に健康に気を使っていると失ってしまうものは2つある。ひとつめはコーラやピザを楽しむ不健康的快楽と、もうひとつは(こちらはとても深刻だ)友達だ。
映画を観ながらコーラとポップコーンを貪る。金曜の仕事終わりに居酒屋で揚げ物とビールを貪る。これ以上にない快楽…であるが、普段からサラダや健康的な食事ばかりを食べていると、「せっかくいい状態に保たれている私の体が毒に侵されて行く…」という焦燥感と罪悪感で100%の気持ちで唐揚げやハンバーガーを食べられなくなってしまう。かくいう私も、不健康料理の代名詞であるラーメン二郎(しかも全マシ)が大好きなので、この深刻なジレンマに悩まされている。

2つ目は、健康を気にしてしまうばかりに他人の食生活や睡眠にケチをつけてしまい、友達を失ってしまうことだ。悪ヴィーガンにありがちなのだが、執拗に肉を食べる人々を避難したり、「キミの食生活、サイテーだよ。」と言ってしまって友達の反感を買うことがある。相手がシリアスなアスリートならまだしも、健康であることにそれほど重きを置いていない人をそのように避難することは非常にナンセンスだ。人によって重視するものは違う。ピザを食べることで幸せになれる人からその幸せを奪う必要があるだろうか。それはただの価値観の押し付けでしかない。価値観の押し付けは歴史的に観ても、両者間の軋轢しか産まない。
「節約は人の見てないところで」と同じで、ソーシャルな場では健康意識のボリュームを少し下げるべきだ。たとえ健康になって様々なメリットを受けたとしても、孤立していては元も子もない。
具体的にはどうしているのか
先程紹介した書籍でも書かれていることだが、本当に健康であるために必要なのは、
・十分な睡眠
・十分な栄養素
・適度な運動
の3つだけであると私は考えている。より具体的に言うと、以下の通りだ。
・睡眠
可能な限り毎日同じ時間に就寝、起床し、7時間~8時間の睡眠を心がける。
・食事
1日のカロリーアウトプット≒カロリーインテークがおなじになるように全体のエネルギー量を調整し、1日 体重×10 g(60kgなら600g )の生野菜、体重×1.5 g(60kgなら90g)のタンパク質、主食は魚や鶏をメインに取ることを考えて生活する。自転車に乗る日は非常に多くのカロリーを消費するので(1日5000kcalを超える日もある)、炭水化物を多めに摂取する。1日の消費カロリーはガーミン製の活量計を利用して計測している。GPSも搭載されており、リーズナブルなモデルだ。
また、基本は朝食がっつり、昼食普通、夜はちょびっとだ。朝を抜くと全体の摂取カロリーが低くなって痩せると思われがちだが、炭水化物なしでは脂肪燃焼のサイクルが回らず、脂肪燃焼効果は低くなる。日常生活に必要なエネルギーも供給されない。絞りたい方ほど朝食を食べるべきだ。
自転車に乗らない日の1日の食事例を以下に示す。
朝) オムレツ、ハム、ちょっとしたサラダ、何らかの炭水化物(トーストorお米)
昼)プロテインシェーク、おにぎり・サンドウィッチ等の軽食、フルーツ類
夜)ボウルいっぱいのサラダ、メイン料理(魚orチキン)、ゆで卵orオムレツ
極端な糖質制限には私は反対だ。アスリートが行う計算された糖質制限ならまだしも、素人が聞きかじった情報で行う糖質制限ほど愚かなことはない。また、ヴィーガン食やベジタリアン食がもたらす栄養素の偏りについても言及すべきだ。ヴィーガン食では特定のアミノ酸の摂取が難しくなり、ビタミンB群の欠乏が引き起こされることが指摘されている。これらの栄養素は卵や豚肉等から摂取できる。特定の食事様式に固執するよりも、ある程度柔軟性を持って食事を摂ることが重要だ。これについては、プラントベースドダイエットという一種の回答が与えられている。日本語訳はないが、以下の書籍が非常によく解説してくれているのでGoogle翻訳を用いてぜひ一読してほしい。
https://www.amazon.co.uk/Plant-Based-Cyclist-Complete-Plant-Powered-Cycling/dp/1527249247
※ サイクルスポーツは食事の観点から特異なスポーツだ。ハードに自転車に乗る日に私が気をつけているTipsを紹介する。
・朝は、胃腸に負担をかける食物繊維を可能な限り避ける。サラダは食べない。
・炭水化物60%タンパク質40%を目安に食事をする。基本は米、納豆、全卵2個。
・ライド中前半は低GIの炭水化物を、中盤に甘いケーキ類を、終盤には吸収の早いジェル類とカフェインを忘れずに。
・ライド後はしっかり野菜も食べる。回復のための炭水化物とタンパク質も。お腹すくもの。
・適度な運動
何を持って適度と言うのかは議論が必要だが、週5時間程度は運動に費やしたい。通勤で1日15分歩いているのなら、往復30分×5日=2時間半。残りの2時間半を土日のどこかでジョギングするなりジムに行くなりして消化することができればよい。それほど難しい達成目標ではない。