【オーストラリアハーフラウンド 47日目 オパールの里、クーバーペディ】

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【オーストラリアハーフラウンド 46.5日目 イントゥ・ザ・ダークネス】

先日の深夜から今朝の未明にかけてちょっとトラブルがあったものの、トラブルを終えてからはクーバーペディに向かうバスの中では、トラブルで疲れていたのか、普段よりもぐっすり眠ることができた。ちなみにバスの中の寝床はこんな感じである。快適だとも、清潔だともとは言い難いが悪くはない。

予定よりも2時間ほど遅れて、朝の7時を回ったあたりでクーバーペディのバスターミナルに着いた。ターミナルといってもしけた看板とベンチがあるだけだ。

まずはクーバーペディという町の説明をしよう。クーバーペディはかつてオパールの採掘で栄えた町であり、現在の産業は…ない。今は観光でなんとか持っている町だ。街の名前は、原住民族アボリジナルの「白人の潜る穴(Kupa piti)」という言葉に由来する。

クーバーペディは超が付くほどのど田舎なので、朝7時から開いている雰囲気のいいカフェはもちろん、マクドナルドもスターバックスもない。したがって、バスで到着するとすぐにホステルにチェックインした。ホステルの数も少ないので、クーバーペディで降りた6人のうち私を含む4人は同じホステルに向かって歩いた。

クーバーペディは夏場では50度を超える日が続く灼熱の砂漠であり、そんな土地では一般的な木材やコンクリートで作られた家では暑くてまともに生活が出来ない。今ならエアコンがあるので電気さえあれば快適に過ごせるが、クーバーペディでオパールの採掘が盛んだった時代にクーラーなんてものはなかった。そんなオパールラッシュの時代に人々が涼しく過ごすための場所があった。それは地下だ。

かつてクーバーペディで働く鉱夫たちは暑さを凌ぐために地下に居住空間を作って、そこで生活をしていたそうだ。もちろん現在は家として使われているわけではないのだが、そういった地下迷路をホステルの一室として泊まることができる。というか、クーバーペディのホステルは地下ホステルしかないので地下に泊まるしかない。

今回宿泊した RADEKA DOWN UNDER

ホステルに入るとレセプションも土壁。テラスも土壁。部屋はもちろん土壁。電波を通しにくい土壁のせいで、部屋の中では電波が全く通じない。オパール鉱山以外の見所がないのと、外でぶらついているとすぐ熱中症になってしまいそうなのでこれが案外痛かった。

地下は迷路のような構造になっているのでチェックインすると地図を渡される。

ホステルで軽く食事を済ませた後は街中の観光に向かった。といっても見る場所は地下教会とオパール鉱山くらいしかないが。まずは地下教会に向かった。

どこの教会も石造りが基本なので、おおよその教会の中はひんやりしているのだが、それでもクーバーペディの教会はかなり異質だった。教会といえば日の光によって綺麗に見えるステンドガラスを想像するが、もちろん地下に作られた教会では外からの光が全くない。お陰で宗教施設特有の華々しさはないものの、外界と遮断されたように感じる雰囲気のお陰でなんだかかしこまった気持ちになれる。

次は昔は栄えていたであろう旧オパール鉱山に向かった。入場料は10ドル(800円)で、オパール鉱山の迷路の中を探検できる。結構広いので疲れるが、地下の中でひんやりとしていて熱中症にはならないだろう。レジ先でコーラが400円程のぼったくり価格で売られている。ここではたしかに飲みたくなる。うまい商売だ。

最後に街を見渡せる丘に登った。このビッグウインチルックアウトは、かつて使われていたウィンチ車が放置されている丘だ。何もないクーバーペディの町と錆だらけの大きなトラックを見ることができる。

丘に登ったのが夕方の16時ごろだったのだが、腕時計を見ると気温が45度近くあることを表示してくれていた。水を飲まなきゃすぐ熱中症になりそうな気温だ。湿度計は付いていないが、天気予報によると今日の湿度は6%だそうだ。日本でこんな数字を見たことはない。もしあなたがアウトバックに訪れるならくれぐれも水の量と熱中症には気をつけてほしい。

なんでも、クーバーペディはマッドマックスシリーズの舞台になった町らしい。そして、そのマッドマックスシリーズは北斗の拳の舞台をモデルとしてあるらしい。それでは、クーバーペディの町並みと、マッドマックスシリーズの町並みと、北斗の拳の町並みを比較してみよう。

それでは最後に世紀末無職の姿をご覧いただこう。

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