【オーストラリアハーフラウンド 10日目 コアラを抱ける地域と抱けない地域があります。】

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【オーストラリアハーフラウンド 9日目 未知との遭遇 IN ブリスベン】

コアラを触りに行く。コアラを触りにいく。今日はコアラを触りにいく日だ。このためにオーストラリアに来たと言っても過言ではない。

オーストラリアといばコアラが有名だが、実のところコアラに触れられる州は限られている。シドニーが属するニューサウスウェールズ州では、州法によりコアラを抱く事が禁止されている。なんて馬鹿げているんだ。

どうしてもコアラをハグしてコアラ愛を表現したい変態にも救いの道は残されている。メルボルン、シドニーの動物園ではコアラを抱くことができないが、クイーンズランド州ブリスベンの動物園ではコアラを抱くことができる。愛の表現が許された動物園、ラブ・ズーだ。

ブリスベン市内から、コアラが抱ける動物園であるローンパイン・コアラ・パーク・サンクチュアリまでは約10km程あるが、ちょうどいい感じのバスの便がなかったために、ランニングがてらブリスベン川沿を走りながら動物園に向かうことにした。素晴らしいブリスベン川の流れに逆行して走っていると、河川敷の芝生に敷かれた歩道を渡る可愛らしい。アヒルの親子を見つけた。超かわいい。

あまりに可愛かったので、その姿を写真に収めようと近づいたら良いが、子供が危険にさらされていると勘違いした母親がものすごい剣幕で怒ってきた。メラビアンの法則をご存じだろうか。かみ砕いて手短に説明するならば、あるコミュニケーションにおいて、言語的情報が担う割合は約7%に留まり、非言語的な情報が残りの93%(内訳で言うと、口調等の聴覚的情報が38%、見た目による55%だという。)を占めるという説だ。私はアヒル語は理解できないのだが、お母さんアヒルがマジ切れしているのだけは分かった。アテレコするなら、「うちの子に触れるなグア!」って感じだった。ごめん。

アヒルと対峙した後、動物園に到着した。ローンパイン・コアラ・サンクチュアリの入場料は35ドルで、動物園としては日本間隔で言うとかなり高い。しかしながら日本のどの動物園よりも価値がある。パンダが見れる動物園は同じくらい価値があるかもしれないが、とにかくコアラには価値がある。可愛すぎるためだ。動物園の入り口には世界中の都市までの直線距離?(今は大航海時代ではないので、恐らく直線距離だ。コンパスと正距包囲図法の地図よりもGPSが便利な時代だ。)が書かれていた。自転車でツーリングする場合は、

全体の走行距離 / 150 km = かかる日数

の式がおおよそ成り立つため、「へぇ、ここからエディンバラに行くには100日ちょっとあればいいのか。」なんて思ったりした。なお、海の存在は考えないものとする。1日に150㎞走るというと、ロードバイクに乗ったことのない日とは驚愕するが考えてみてほしい。時速15kmで走ったとしても、10時間走り続ければ150km移動可能だ。30km/hの場合は5時間で済む。それほど難しくないことが分かるだろう。

動物園にはコアラ以外に沢山の動物が住んでおり、それぞれになんだかんだと説明が書かれているが大したことは覚えていない。今日のメインはコアラだ。おいしいロブスターが有名なフレンチレストランに行って、干からびたサラダや冷えたスープのことが記憶に残ることはない。頭の中に残るのはジューシーなロブスターと長たらしい名前の白ワインだろう。本日のメインはコアラだ。正直言ってコアラ以外に興味はない。



見てほしい。この可愛さを。可愛さは世界を救う。可愛すぎるので寝ているだけで価値を生み出している。私が寝てご飯を食べているだけなら穀つぶしとののしられてしまう。また、あなたは神の存在性を信じているだろうか。私は信じている。なぜなら…… コアラを見れば分かるはずだ。

しかしながら、ローンパイン・コアラ・サンクチュアリでは営業時間中ならいつでもコアラを抱けるわけではない。10時、12時半、14時半にコアラ抱きタイムがあり、列に並んでチケットを購入してからコアラを抱く列に案内される。コアラを抱くために並んだ列は激込みで、札幌でよく並んで食べた二郎を思い出した。コアラハグ、全マシマシカラメで。

実際コアラを抱いてみると、可愛すぎて口角が自然と上がってしまう。なにかに捕まる習性があるので、コアラを抱くと抱き返してくれる形になるのだ。私が何らかの精神疾患を抱えていたとしても、コアラを抱けばそれは治癒するはずだ。心が現れるとはこういうことを言うのだ。

実は、可愛らしさと希少性ばかりが知られているコアラだが、多くの人が知らない側面がある。コアラの半数以上はクラミジアに感染しているし、1日のうちほとんどは寝て、起きてはユーカリの葉を食べて酔っぱらっている。羨ましい限りだ。

コアラを見た後は、コアラを抱いた有名人の写真があるお土産ショップで写真を眺めた。いろんな人がいて面白い。

バックトゥザフューチャーのドク役で有名なクリストファーロイド氏
クラブミュージックと言えば、DAFT PUNK
いとしのコアラ
フィル・コリンズ
エルビス・コステロ
イングランドのコメディアン、ジミー・カー

ロックの神。スラッシュ。スラッシュの時だけコアラが嫌そうな感じだった…
イングランドの歌手、エド・シーラン

その後は、ひとしきりほかの動物と一緒に写真を撮って遊んだ。動物園ではやっぱりふれあいゾーンが一番だ。生まれ変わったら毛がたくさん生えていて肉球のあるなんらかの哺乳類になりたい。社会の狗はお断りだが。

つづきはこちらから
【オーストラリアハーフラウンド 11日目 ブリスベンで写真撮影】

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