Vitus Vitesse Evo CRi DISCインプレ・レビュー

オーストラリアで約5000kmほどこのバイクに乗ったので、改めてインプレをしたいと思います。

  • Frame: Carbon T700-HM UD
  • Forks: UD Full Carbon Tapered
  • Bottom Bracket: FSA 386 EVO
  • Brakes: Shimano Ultegra BR-RS8070 Hydraulic Flat Mount 160/140mm Rotors
  • Drivetrain: Shimano Ultegra R8020 Di2
  • Shifter: Shimano Ultegra R8070 Di2
  • Front Derailleur: Shimano Ultegra FD-R8050
  • Rear Derailleur: Shimano Ultegra RD-R8050 GS
  • Cassette: CS-R8000 11-30T
  • Chainset: Ultegra FC-R8000 52-36T
  • Chain: KMC X11-1 with Quick-Link
  • Wheels: Prime RR50-V2 50mm Full Carbon Clincher Tubeless Ready
  • Axles: Vitus Switch Bolt-Thru 12mm
  • Tyres: Schwalbe Pro One 25c Folding
  • Saddle: Prologo Kappa EVO
  • Seatpost: Vitus Carbon
  • Stem: Ritchey Comp 4-Axis
  • Bars: Prime Doyenne Alloy Aero with bar end Di2
  • Headset: Ritchey Comp Logic Zero
  • Top Cap: Vitus

①価格

まず特記すべきはコストパフォーマンスの高さです。30万ちょっとで買える完成車で、
・ハイエンドフレーム
・カーボンホイール
・ディスクブレーキ
・Di2コンポ
がついてくるバイクなんて見たことがありません。Di2油圧ブレーキアルテグラのフルセットを揃えただけで定価であれば20万を超えます。それにフレームやコックピットパーツやホイール… パッケージのコスパが良すぎます。バイク重量は7.9kg。

②コンタクトポイント

サドルはPrologo Kappa、ハンドルはPrime Doynne Alloy。どちらも不満はありません。ただ、両者とも重量が少々嵩みます。サドルは250g、ハンドルは322g。これらのパーツをカーボンパーツに交換するだけで200g~300gは軽くなるでしょう。


ヘッドチューブが妙に長いので、僕のように可能な限りハンドルを下げたいライダーはポジションを出すのに苦労しそうです。

また、シートポストがセットバックしており、前乗り気味が好みの人はシートポストを変える必要があります。

③ホイール・タイヤ

ホイールはPrime RR-50。重量は1800gと重めですが、ディスク仕様、チューブレスレディ・ハイト50と考えると… まあそれでも重い…
空力がよく、剛性もなかなかなので平地で巡航する場合や、短い上りをダンシングでクリアする場合は強いのですが、10分を超える上りになるとやはり重さが足を引っ張るように感じます。ただ、30万のバイクの完成車キットに付いてくるホイールとしては合格点を大きく越えているのではないでしょうか。同価格帯のバイクについて来るホイールと言えば、MAVICアクシウムや、シマノの最廉価グレードだったりします。
タイヤはシュワルベ プロワンがついてきます。こちらも1本1万を超える高級タイヤで、チューブレスレディ仕様なので、リムテープを貼ってシーラントを入れればすぐチューブレス使用にできます。チューブレスバルブは完成車に付属してきます。

④チューブレスって実際どうなの?

結論から言うと、乗る上では最高、メンテは最悪です。チューブ重量がなくなる分軽量に仕上がりますし、空気圧を低く設定できるのでクッション性が非常に良くなります。タイトなコーナーでは間違いなく恩恵を受けられるでしょう。
ただ、問題はその信頼性と利便性で、チューブレスあるあるの
・面倒
・汚れる
・疲れる
に耐えなければなりません。最初のビードアップはコツが必要ですし、家の作業場はシーラント剤で汚れます。ビードはクリンチャーより硬いので、手が疲れます。それでも走行のメリットが大きいので私はチューブレスに乗りますが、面倒は面倒です。

⑤ディスクブレーキ

リムブレーキモデルとディスクブレーキモデルを比較した場合、重量は約200gほどディスクブレーキモデルのほうが重くなります。その分走行がもっさりするかと言うと、そうではありません。ディスクブレーキでは、重量物であるブレーキ本体がフォーク下部およびチェーンステー部につくため、リムブレーキモデルよりも重心が下がり、平地での安定性やバイクの振りやすさに寄与します。ただ、絶対的な重量は増えるので、長い上りでは重たく感じます。
ただ、登りのあとの高速ダウンヒルではリムブレーキモデルと比較にならない安心感でコーナーに突っ込んでいけます。雨天時でも高速時でもブレーキの感覚が変わらず、常に軽い引きでストップできるので非常に便利です。
もし次バイクを買うとしても絶対ディスクブレーキモデルを選択すると思います。そのくらいディスクブレーキはメリットで溢れています。

⑥フレーム

ええ、本当に30万!?と言いたくなるフレームです。もちろん、S-WORKSのフレームやMADONEと比べると空力は悪く、乗り心地(路面を追従するようなスムースな感覚)は悪いです。ハンドリングがクイックすぎて、ニュートラリティにも違和感を感じます。一昔前のターマックのような。ただ、比較先は完成車で70~80万を優に超えるバイクたち。はっきり言って30万で買えるバイクと比較するとこのバイクは非常によく走ります。ホイールベースのせいなのか、空力のせいなのかはわかりませんが、高速域でのスプリントは伸びない印象です。登り勾配のスプリントやアタックでは非常にいい反応を見せます。

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