オーストラリア コロナ戦線アップデート3月25日【帰国便取りました】

 

前回の記事でツーリングが難しいと書きましたが、この数日間で実行不可能な段階に突入しました。野宿や、州警察に拘束される可能性を受け入れられればツーリング自体は可能ですが、こように法や危険を冒してまでツーリングに出かける気はありません。

オーストラリアでやりたかったことは、ツーリングを除きとりあえずやり尽くし、オーストラリア国内での行動もかなり不自由になってきたので、なるべく早く日本に帰ることを計画しております。オーストラリアにワーキングホリデービザで滞在している我々が現在どのような状況に置かれているかをお伝えしたいと思います。

また、豪国内の状況については在オーストラリア日本国大使館の公式ツイッターで非常に有効な情報が確認できます。

我々ワーキングホリデービザでオーストラリアに滞在している日本人が置かれている状況はかなり厳しい状況にあります。
まず、外での娯楽らしい娯楽は悉く禁止されています。現在の主要な制限措置(要請ではなく、禁止または強制措置)は、以下のとおりです。(情報源:在オーストラリア日本国大使館

・豪州人の海外渡航の禁止
・屋外500人、屋内100人を超えるイベントの禁止
・遠隔地の原住民コミュニティへの接触の禁止
・社会的な集会に係る施設※の禁止
・一部の州の立ち入り制限
・豪州人および永住民等以外の入国禁止
・入国時14日間の自主隔離


※社会的な集会に係る施設は以下のとおりです。

日本も在宅ムードが高まってはいますが、これほどではないと思われます。こちらの国では自己隔離を適切に行わなければ、状況により、身柄を確保、最大で約100万円の罰金が課される場合があるようです(オーストラリア政府公式発表)。この騒動の中でもパブで飲んだり、ビーチでごった返す人々を見ていると「そりゃあ、相当の強制力をもって禁止しなきゃダメだなこの国は…」と思わされます。それほど大それた方針を取っていない日本でまだ爆発的感染が起こっていないことは非常にすごいことだと思います。
オーストラリアの医療は進んでいるとはいえ、やはり、市民が行うレベルの衛生管理の面では日本には遠く及びません。ゴルフとヴェイロンくらい違います。

できることといえば家の中で出来る読書や映画鑑賞くらいでしょうか。ジムやプールももちろんダメです。これらは絶好の感染拡大の機会です。

さらに、上記等の禁止措置を受けて、ワーキングホリデービザ滞在者の多くが就労しているホスピタリティ産業(飲食店、ホテル、その他娯楽施設等)が大打撃を受け、そもそも営業していないために、解雇しやすいカジュアル労働者のワーホリ滞在者が真っ先に切られます。この状況で働き口を見つけることはなかなかに困難であり、収入がゼロになるワーホリ滞在者が非常に多く存在することが考えられます。
もちろん、この間にも家賃は発生するのでお金が減って行く一方となりますが、新居へのインスペクション等も禁止されており、ドミトリー形式の安宿も営業を中止しているので、お金がない人は代替の宿すら見つけられません。
永住者であれば、家賃免除なりお金の支給なりの措置を政府から受けられますが、実質、「働けるだけの観光ビザ」であるワーホリビザ滞在者には何も保証措置がありません。哀しくも、当たり前なのですが。

そして、航空券についても相次ぐ国境閉鎖によりオーストラリアー日本を繋ぐ便は、4月1日〜5月末まで、ANAのシドニーー成田(週7便)のひとつになります。詳細は各公式サイトを参照していただきたいのですが、主要なオーストラリアと日本を繋ぐ4月以降の航空会社の運行状況は以下の通りです。

・ANA:週7便 シドニー→成田
・JAL:5月1日まで全便欠航、5月2日以降は減便運行
・カンタス:5月末まで国際線全便欠航
・ヴァージン・オーストラリア:6月14日まで国際線全便欠航

国境閉鎖を早めに予見して、すぐ帰ることのできるフライトを予約した方は非常に良い判断をしたと思います。これからしばらくは仕事がなくなり、娯楽もなくなり、帰ることが難しくなるだけなので、まだ国民としての補助を受けられる日本に帰った方が賢明です。

4月頭までのフライトを予約できなかった我々は、まさに八方塞がりといった状況です。
私は自転車がある関係で、輪行用のハードバッグがイギリスから届くのを待っている状態ですが、物流関係もコロナ特需により忙しいのか、普段よりも荷物の発送が遅く、まだ手元に届いていません。自転車屋も全て営業していないので、自転車が入るような段ボールも入手できません。
そうこうしているうちに、オーストラリアの国境が閉鎖され、日本ーオーストラリア間の便がシドニーー成田のみになりました。自転車を運ばなければいけない関係でちょっと時間がかかるので、私はJAL便が復活する5月頭に便を予約しました。それでも飛ぶかどうかは正直わかりません。

私は職を失ったわけではないので、そこまで切迫しているわけではないのですが、今の状況下では何が起こるかわからず、これがいつまで続くのかも分からない状態で、気分が落ち込みがちになります。ギリギリや首を切られずにいるものの、オーストラリア国民ですら失業に悩まされるこの状況では、就労制限とビザの期限が残り少ない労働者は切られるのが当たり前です。これは経営側からすると至極真っ当な判断なので仕方ないでしょう。

これから6ヶ月のオーストラリア国内では、ワーキングホリデー滞在者が仕事を見つかるのは非常に難しいでしょう。永住権ビザ保持者でも仕事に困る事態ですから。

今働いている会社では、10人いるカジュアル就労者のうち、既に6人も切られています。私もいつ切られるか分かりません。ただ 、今のところ私は肉体的にも健康で、その日の食べるお金に困っているわけではないのでご安心ください。気温が下がってきて自転車のモチベーションも下がり気味ですが、元気にやっています。

以上現地からのコロナ戦線アップデートでした。仕事がなくなって暇になったらオーストラリアの自転車経験についてポジティブな記事を書く予定なのでそちらをお楽しみにしてください。

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