はじめに
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これから1年間オーストラリアで独自のスタイルでワーキングホリデーを楽しんできます。ワーホリといえば皆さん英語力向上やグローバルななんとかを目標に掲げたりしますが、僕の場合は自転車をめいいっぱい楽しむことと、新しい楽しみ方を皆さんに知ってほしいことです。1年間、不定期(少なくとも2週間に1記事くらいはアップする予定ですので見てください。)でアップしていきます。
さて、ワーキングホリデーといえば漠然と海外に憧れる人たちが漠然とした生活を送るための制度である。
ワーホリについての、漠然としたモチベーションたっぷりの説明は「ワーキングホリデー とは」あたりのワードで検索すると、掃いて捨てるほど記事が出てくるはずなのでそちらを参照していただきたい。「ワーキングホリデー」で画像検索すると、それっぽい写真が出てくる。そう!こんな感じ!
英語力アップ!海外で働く経験!グローバルな視点を!なんて謳い文句のエージェントが多いが、その実、多くの人は漠然と海外で過ごして、そこそこの英語力(英語力と呼ぶよりは、英語に対しての免疫を手に入れただけだろう)を手にして帰ってくるだけだ。
しかしながら、我々のようなサイクリストには海外で漠然と過ごすだけでも莫大なメリットを享受できる。それは、「海外でのライド体験」だ(以下記事参照)。
【台湾食い倒れ旅 9日目 ラファ台北でグループライド】
【オーストラリアハーフラウンド 52日目 アウトバックでサイクリング】
海外を知った気でいるなんちゃってグローバル人材にありがちなことだが、彼らはとにかく日本の文化が憎いようで暇さえあればとにかく日本の文化を罵る。口癖は、「日本人ってさ〜。」である。私は日本が嫌いなわけではないし、故郷の北海道なんて大好きなのだが、それでも、どうしても批判したいところが日本にはある。それは、サイクリング文化が根付いていないことだ。
道路は狭くて自転車にフレンドリーじゃないし、草レースは少ないし、MTBで立ち入っても良いトレイルはとても少ない。しかし、自転車文化が盛んな欧州圏ではそれらは全て逆だ。
日本の自転車文化が根付いていないことを嘆くのは簡単だが、それでは何も解決はしない。それならば、「とりあえず海外に行っちゃえば良いじゃん」という安直な考えでオーストラリアに飛ぶことにした。
・なぜオーストラリアか?
ワーキングホリデービザで滞在可能な国はいくつかあるが、本項ではなぜ私がオーストラリアを選んだのかを説明しよう。
①夏が長い
これはサイクリストにとってとても重要なことだ。同じくマウンテンバイクが盛んなカナダでは、間違いなくマウンテンバイクを楽しめる環境はあるが、カナダの夏は非常に短い。お盆とともに秋の訪れを感じる北海道の夏よりも短い。
②UCIワールドツアーレースがやってくる

実のところ、UCIワールドツアーレースを観戦したことがないので見に行ってみたかった。しかも、ツアーダウンアンダーといえば毎年サガンや、カレブ・イワンなどの豪華スプリンターたちがやってくるではないか!
見たくない?生サガン。
③英語圏である
働かずにプラプラするだけならいいが、やはりその土地の言葉を話せないと仕事なんて見つからない。フランスが超魅力であったものの、この理由から外さざるを得なかった。
④ビザが取りやすい
本当のことをいえば、一番行きたかった国はイギリスだった。チームスカイがツールで勝ってから自転車熱もあるし、スコットランドなんて自転車で走るには最高の場所だ。おそらく、神はスコットランドをサイクリストの国にしようとしたに違いない。ただ、イギリスのビザは抽選制であり、私は落ちた。オーストラリアのビザは申請すれば通るザル状態である。
・準備
①ビザの準備
詳しい方法は「オーストラリア ワーキングホリデー ビザ申請」で検索すると情報がかなりヒットするので割愛する。要点だけ言えば、
・申請はPC上で行うことが出来て、2週間もあれば通る
・かかる費用は450ドル(約32000円)
の二点だけだ。ワイファイとネット環境さえあれば出来る
②航空券の準備(海外飛行機輪行)
航空券の予約方法など、航空券予約アプリを使って一番安い価格のチケットを取ればいいだけだと考えていないだろうか。普通ならそうなのだが、我々サイクリストはちょっと面倒だ。自転車を国際輸送で送ると、もちろん自転車の価格にも依るがまあまあな関税を取られてしまう。現地で自転車を購入することが出来る大富豪なら良いが、我々が取ることの出来る手段は以下の2通りであろう。
(1)自転車の輸送が無料の航空券を購入する(海外飛行機輪行)
(2)LCCの乗り継ぎで行って、自転車は輸送する
(1)の方法は、自転車を気前よく載せてくれる航空会社は通常チケットがそもそも高いのがネックだ。しかし、(2)の方法を使ったとしても、自転車の金額に比例して完全をぶん取られるし、そもそも送るだけで3万は下らない。さらに、(1)の手段で海外飛行機輪行したら入国後すぐに自転車に乗れるという利点もある。(2)では、割と遅れがちな配送にイライラしなければならないので、実質(1)が合理的な自転車輸送方法だろう。
日本-オーストラリア間を運行しているカンタス空港では、適切に梱包された自転車はなんと追加料金無しで受け入れてくれる。
さらに、前もって空港に行けば自転車梱包用のダンボールももらえるそうだ(もっとも、こちらは地元の自転車屋に立ち寄っていらないダンボールをもらってもいいが)。
自転車を送る際の注意点は以下のとおり
・30cm x 80cm x 140cm 未満のダンボールまたは頑丈な専用のケースに入れること(ハードケース類はオーバーサイズの場合がある。要確認)
・ペダルは取り外しておくこと
・タイヤの空気は抜いておくこと
・受託手荷物に入るので、もちろん爆発物等の危険物は入れられない(ケミカル類は現地購入が良いだろう)
・総重量が30kgを超えないこと
以上だ。総重量30kgまで受け入れてくれるので、うまくダンボールに押し込むことができれば衣類、シューズ、ヘルメットも入れることが出来る。シューズやヘルメットは嵩張って仕方がないので、ダンボールに入れられなければとても苦労する。
また、当該のカンタス便は成田からなので、成田空港まではJAL ABC便を利用して自転車を空港まで運んでもらった。しかもクレジットカードの優待なので無料。

天下の楽天プレミアム様様である。バックパッカーのお供。
③自転車の準備
飛行機ダンボール輪行は自転車の入れ方が少し特殊であり、日本でいつも行っている輪行とは少し異なる。幅30cmに収めるには、ホイールを2本外してフレームの両脇に挟むとギリギリ30cmの壁を突破してしまうので、フロントホイールのみを外して詰めることになる。ポイントは以下のとおり。
・フロントホイールのみを取り外し、フレームの横にバンドなどで固定する
・ハンドルバーをステムから取り外し、フレームに固定する
・リアディレイラーやシフター等の壊れそうなところにはクッション材を巻く
・さらに衣類で保護

多少の相違点はあるものの、普通の輪行と基本的な考え方は同じだ。横倒しになったり、多少横から力がかかったりしても壊れないようにパッキングしておけば問題はない。

自転車やさんからもらったダンボールの横幅が140cmを超えていたので、少しカットして138cmに収めた。これで準備万端!
④渡航後1, 2週間を過ごす為の準備
渡航後真っ先に必要な手続きは以下のとおり。このあたりの手続きは次の記事で書くこととする。
・銀行口座開設
・SIM契約
・家探し(山に近いほうが良い)
・職探し(流石に働かないとお金がなくなる!)
・在留届提出
やらなければいけないことはいくつかあるが、現地に飛ぶ前に用意して置かなければならないものがある。それは、職や家が見つからなかったときのための当分の滞在費である。格安バックパッカーズホステルであれば、1泊20~30ドル、きれいなホテルに泊まりたいのであれば、60~は見て置かなければならない。そう、とにかく、まず付いたら家と職を探さなければいけないのであ~る。