【台湾食い倒れ旅 5日目 恋愛の神様と占い】

タイトルを見た読者諸君は、私が非科学的な聖占術や怪しい宗教にハマったのだろうかと心配していることだろう。心配することなかれ。依然として私は科学と形而上学を至高の存在と見做している。感情なんて所詮化学反応の産物だ。もっとも、宇宙の神秘ですら化学反応とカオスの産物なのだから、不思議がる必要はない。どうでもいい弁明はこのくらいにして本題に入ろう。

本日は台湾人の友人が師と仰ぐ人物に会いに行くことになっていた。日本から台湾に移り住み、台湾人の友達に日本語を教えた先生だそうだ。台湾人の友人の流暢な日本語から察するに、とてつもない慧眼の持ち主に違いはない。

合流後、その先生の案内で、台北は東側に位置するダーダオチェンという老街を案内してもらった。

なんだか台湾っぽいエモーショナルな景色が広がっている。

ストリートをひとしきり眺めた後、恋愛の神様が祀られているらしい宗教施設に向かった。

恋愛の神様にお祈りする方法が日本語で書かれている。なるほど、神様のエリアにログインするには氏名、住所、年齢が必要なのか。メールアドレスとパスハードは必要ないらしい。

皆真剣な表情で祈りごとをしている。私はしなかった。相手が居ないからではなく、はっきり言って恋愛ごとは私の領域ではない。ロマンティックさのかけらもない男が頼み事にきたら神様の方も困惑してしまうだろう。典型的な日本人なので気まずさはさけたいところなのだ。

女性陣が真剣に祈りを捧げる中、私と先生の男性陣二人は世間話に花を咲かせていた。女性ってこういうの好きだよね…

友人が恋愛の神様に祈りを捧げたのち、台湾のオイリー料理に胃をやられていた我々は「なにか体にいいものを摂取したい」という欲求にかられてお茶屋さんに向かうことにした。ただのお茶屋さんではなく、洗練された感じのお茶屋さんだ。

これが一番人気のお茶のようだ。モンドセレクション…大して美味しいわけでもないのに受賞していた北海道のメロンゼリーを思い出す。茶葉を買わずとも、試飲をお願いすると、なにやら洗練されていそうなお姉さんがなにやら洗練された手付きでなにやら洗練されているであろうお茶を提供してくれる。

一杯目は台湾の阿里山で取られた烏龍茶、二杯目は同じく阿里山で取られた紅茶。どちらも繊細な香りと味が美味しかった。お茶といえばトワイニングしか飲まないという頑固な人間にも試してほしい美味しさだ。

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