鎖骨骨折から回復まで 骨折~23日目

先日、ロードバイクのトレーニング中の落車により左鎖骨を骨折しました。自転車乗りの間では比較的ポピュラーな骨折部位です。ツール・ド・フランスの序盤ステージでは必ずスプリンターのうち誰かしらが鎖骨を折ってリタイアするイメージもありますしね笑。最近の話題で言えば、チームイネオスのイーガン・ベルナル選手もトレーニング中の自損事故で鎖骨を骨折し、現在開催中のジロを回避したという話もありますし、自転車に乗っていれば折るものなんです、鎖骨。「ロードレース 鎖骨」で検索するとたくさん記事がヒットしますし…

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せっかくなので、骨折から回復までどのような経過で回復していくのか、鎖骨骨折をすると何で困るのかを紹介していこうと思います。

・骨折時の状況

本項では、道路交通法的な状況紹介ではなく、物理的にどのような状態に置かれて鎖骨を折るまでに至ったのかを説明します。道交法の話を始めたら絶対叩く人居ますしね。

時間は夕方の17時頃。自宅を出発して14kmほどの地点にある高速左コーナーを時速40km超で通過中、やむを得ず少し進路を変更する必要が生じ、コーナリングのラインを微修正した先のラインで砂利?もしくは小石?を拾ってフロントのグリップが突如抜け、左肩から落車しました。誇張なしで100回は通過したことのあるはずのコーナーなので、グリップの限界も速度も把握しているはずなのに、不運が重なってやってしまいました。

・落車後の行動

ロード乗車中にクローズされていない公道での落車は初めてでしたが、ちょっと怖かったです。基本的にロードに乗るときは交通量の極力少ない場所を選んで乗っているのですが、転んで後ろに車が居たらと思うと、後遺症が残るような怪我もしくは肉片になるかのどちらかですからね。

落車後はレースと同じように、すぐに血まみれで自転車に乗って帰ろうとしましたが、左手が本当に動かない。正確には、左肩周辺の筋肉を使う動作が全くできないという状況で、ハンドルを握ることが出来ず、家族にヘルプを頼みました。

グランツールでは骨折していても頑張ってフィニッシュラインまで走る選手が多く居ますが、とんでもなくタフですね。

・落車の影響

落車直後の状態は以下のとおりでした。医師の診断等ではなく、個人の主観的判断です。

・左肩周辺の筋肉を用いた動きが全くできない。したがって、左腕を動かすことが出来ない。
・手は開いたり閉じたりする動作が可能であった。
・左肩にA4用紙1枚分くらいの擦過傷
・左肘から止まらない出血
・全体の打ち身
・ヘルメットにはかすり傷程度。脳震盪を起こしたような感覚はありませんでした。

当初は左肩脱臼であってほしいと希望的観測を抱いていたのですが、痛みが尋常でないので「ああ、骨やっちゃったかなあ・・・」と思いながら病院に向かいました。

チームジャージはボロボロです。そりゃそうだよね

また、幸いにも小傷以外自転車に重大なダメージはなし。

・医師の診断

レントゲンの撮影後、医師の診断によると左鎖骨骨折だそうです。というかレントゲン写真を見ればおそらく医師でなくとも、「ああ、これはポッキリ折れてるね。」と明確に分かるようなレントゲン写真です。

他には、左肩の擦過傷(痛いですがこれはすぐ治ります。)、肘の腱まで達している深い傷のみでした。自然療法の場合、骨が繋がり始めるのに1ヶ月程度、全治は3ヶ月程度を見ておけば良いとの診断でした。

・治療

治療と言っても、保存療法なので特にすることはないのですが、鎖骨がつながりやすい状態に保つためのバンドを着用して生活します。

アマゾン クラビクルバンド

こんなの。

左腕の動きが限定されているのでとても不便なのですが、工夫すればだいたいのことはできるし、大丈夫かなといった感じです。経過は個人差、鎖骨箇所等によって変わってくるので一概には判断できませんが、一例として参考にしていただければと思います。

余談ですが、チームイネオス(元チームスカイ)のイーガン・ベルナル選手なんかは2018年の春に鎖骨を骨折して、骨折してから1ヶ月後に開催されたパリ~ニースで総合優勝を飾っています。プロ選手の回復力は宇宙人レベルですね。

・経過

初日~3日

落車直後から3日ほどは体全体もずきずき痛いし、左肩は異常に痛いしで非常に大変な思いをしました。骨折後数日間は肩が全く動かせないと考えてもいいでしょう。筋肉を動かさずとも、ちょっと衝撃が加わるだけで超痛い。この状態で一人で生活するのは非常に骨が折れます。実際骨折れていますし。この状態では、「え、この痛みが暫く続くのかな?」という不安感に襲われますが心配ご無用。1週間もすれば痛みは引き、多少は楽になります。依然として骨はつながらないので不便ですが、この違いは大きいです。

腕が全く上がらないので、食事は健康な方の手のみですることになります。

できなくて困ったこと
・片手で出来ない動作は基本的に不可

3日~10日

常に痛みはあるのですが、無理な動きさえしなければ日常的な動きは可能になると思われます。テーブル程度の高さであれば手は上がるので、パソコンのキーボードを叩くこともできます。オフィスワーカーならば、4,5日あればオフィスワークに問題なく復帰できると考えて良いでしょう。ただ、この時期に室内トレーナーで自転車に乗ろうとしたのですが、自転車に乗る体制では、腕がぶらーんと垂れ下がった状態になり、まあまあ鈍痛が続くので乗れるメンタルは保てませんでした。ランニングも着地のたびに来る衝撃が辛くてできません。

この時期になると車の運転はできなくもなさそうですが、責任感の強い人以外なら運転しても大丈夫かな、といった感じ。ハンドルに手は届きますが、咄嗟の対応が出来ないくらいです。

生活面でいえば、方が上がりきらないので丼ものを口に掻き込むのに苦労します。牛丼は食べられません。

できるようになったこと
・自動車の運転
・左手が顔まで届くようになった
・食器くらいの軽いものならもてるようになった
・両手でタイピングできるようになった

できなくて困ったこと
・片手で食べられるものが制限される。ハンバーガーは食べられない
・前開きのボタンが付いた服しか着られない
・体を洗うのも片手。不便

10日~23日

ようやく健常者の仲間入りが出来ます。大体のご飯も食べれますし、バンドの着用以外なら日常生活の動作はできるようになります。モスバーガーも食べられるでしょう。きっと。重いものは依然として持つのは厳しいでしょう。1Lのペットボトルくらいなら持てますが、2Lとなるとちょっと厳しい。

自転車の面では、室内トレーナーで自転車に乗る分では十分なくらいに回復していると思われます。ダンシング等上半身に力が入るような乗り方は出来ません。FTP前後で淡々と踏むようなトレーニングなら、とても辛いですけど難なくこなせます。

鎖骨折れててもKOMは取れます。

ただ、外で乗るともちろん咄嗟の回避行動が出来ないのと、道路から伝わる衝撃が回復によくなさそうなので外はまだお預けです。

できるようになったこと
・ZWIFTで短距離のKOMを取れるようになった
・両手で頭をシャンプーで洗えるようになった
・背中に手が届くようになった
・FTPで淡々と踏むだけなら室内トレーニングができる
・Tシャツが着られる
・モスバーガーを両手で食べられる
・横向きに寝られるようになった
・フライパンをもてるようになった。つまり料理ができる

できなくて困ったこと
・肩の可動域が狭いので背中はかけない
・ゾーン6を超えるような出力は出せない
・肩を動かすようなスポーツは出来ない
・飲料が入ったダンボールのような、両手が必要な重いものは持てない

また2週間ほど経ったら経過を報告します。

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